津波ルアーズ
『Beat Jack del Plastico』2nd version
95mm ±25g ラトルイン
2011年リリース
バスプラグはリアルな方が釣れるなんて考えは、そもそも間違いでナンセンス。
そんな単純な答えなら、現在この世に存在する数々のスタンダードカラーのほとんどが出鱈目ということなってしまう。
いうなればアメリカバスプラグの長い歴史を否定することにもなる。
決してそうではなく、小魚のイミテーションから脱却したところに本質を見いだし進化してきたのがバスプラグ。
カラーリングしかりフォルムしかりアクションしかり。
とはいうものの、すべてを異物にしてしまうとそれは釣具として全く味気のないものになってしまうのは確か。
裏付けとしてなんらかの形で「魚」または「生き物」を感じさせる部分が絶対不可欠で、その表現の具合がそのバスプラグ特有の個性と絶妙な魅力を決定づけている。
特にトップウォータープラッガーは、そんな矛盾やアンバランス具合を愉しむ感覚、趣向が強いと思う。
そこでだ。ナチュラルプリントカラーだ。70年代からバスプラグに続々登場したあのリアルプリントカラー。
なんなんだあれは?当時の最先端?
あれで本気でリアルを目指したのか?真面目にバスをだまそうと考えたのか?
その感覚がとてもオモシロい。
リアルと言っても手書きによる描写の転写。冷静に見ればそれはとても図鑑的で全然自然寄りではない。
しかしそれをリアルと麻痺させてしまう魔法の魅力。これこそバスプラグならではだ。
そしてプリントものといえば忘れてはいけないものがもう一つ。
絵より大雑把で単純で安易な発想、それは”フォトプリント”だ。
サルモ社など欧州のメーカーによく見かける気がするが、これはほんとバカげている。
こんな子供ダマシを真面目にやってしまうところが、とっても素敵。
日本にもそんないい意味でのプリミティブなフォトプリントものがなかったかとよくよく考えてみると.....あった。
そういえばあった。津波ルアーズがプラスチックのビートジャックにバスの写真を貼付けたものがあった。
で、事務所に行ってストックはないかと聞いてみるとバックヤードから少量だが出てきた。おもわず笑み。
そういう訳でこの真面目か、おふざけか、真相はわからないが確信犯的なフォトプリントビートジャックを、アルパカレコメンプラグにイン。
奇しくも正規リリースは2011年9月16日、アプパカリリースは2017年9月16日。
6年のズレ。
アクションではなく写真でバスを釣る。冗談もほどほどに。